若葉

このところ桜、紅葉、樟の木と一斉に若葉が芽吹いている。その若葉が今回の兼題であった。
俳句で詠む場合の若葉は、葉の一枚一枚をとらえて詠むことはなく、その一本の木あるいは森や山全体が若葉に包まれた状態などを詠むことが多い。
ただ、若葉と言っても木によってその様子が異なるので、特定の樹木の若葉を詠む場合は、上に木の名を冠して紅葉若葉、柿若葉、樟若葉等のようにしなければならない。
また、その若葉が吹き出した場所を詠む場合は、場所や気象現象を示すために峪若葉、里若葉、山若葉、若葉雨、風若葉などと場所や気象を特定する必要がある。
このように若葉一つをとっても俳句で詠む場合はいろんな詠み方があり、それがまた俳句の面白さであろう。
例によってこの日の特選句をご紹介しよう。

 舌伸ばし若葉絡める麒麟かな  英世

薄暑

夏に入る立夏の頃の少し汗ばむほどの気候を薄暑と言う。
真夏のうだるような暑さでもなく、春のポカポカした陽気でもない、人によっては本当に過ごしやすい気候と言えよう。
この時期、街には様々な服装の人が行き交う。
まだ春を引き摺っている人、就活服の人、大胆に軽装の人、そして外人さんは男女ともほとんどがTシャツ姿で街を闊歩している。
それでも、しばらく歩くと汗ばんできて、知らず知らずのうちに木陰を求めていたり、冷たい飲み物を買い求めたりする季節で、全てのものに夏めく思いのする薄暑である。
その薄暑が昨日の鴻臚句会の兼題であった。例によって私の入選句をご紹介しよう。

 髪染めて老女街ゆく薄暑かな  英世

一句の風景

ジーパンのペンキの匂ひ夏近し

福岡市の西のはずれに小戸ヨット―ハーバーがあり、ヨットファンの憩いの場所となっている。
ある日この小戸ヨットハーバーの夕日が美しいと言うことで、何気なく訪ねて見たところ早過ぎたのか夕日までにはかなりの間があった
係留されている豪華なヨットや訓練用のヨットを見物していたら、何処からともなくつんと鼻を突くペンキ独特の匂いが漂ってきた。
匂いを頼りに訪ねて見ると、ハウスの横で大学生らしいグループがジーパン姿でせっせとヨットにペンキを塗っていた。
あたかも五月連休の夏近い時期であった。
2009年(平成21年)4月「季題:夏近し(春)」

冬野五月号

あっという間に連休も今日を入れて三日間だけになってしまった。もっとも隠居状態の私にはあまり関係ないことだが。
さて、いつもより一日遅れで冬野五月号が届いた。例によって他句会の入選句も含めてご紹介しよう。

冬野五月号
 薄氷や歩き始めし子の手引く
 春めくや湖の風にもひかりにも
 梅が香やわが青春の古都に立つ
 老幹のふところ深く梅一輪
 繰り返す地震情報春の雪
 初音聞く先師の墓の身ほとりに
 金縷梅の雨に戸を閉す茶亭かな
 白魚の命仄かに透けにけり
 雉鳴ひて右に逸れたるティーショット
 里山と化せし水城やすみれ草
冬野インターネット俳句会
 春愁や伸びてもをらぬ爪を切る(池田昭雄主宰選)
 おはじきを覚えし少女桃の花
 木蓮の咲き尽したる穢れかな
俳句ステーション
 戦なき野に鶯の谷渡り
 立子忌に雛飾るも句縁かな

四月が終る

遅れていた桜が一気に花開き、気候も温暖で本当に穏やかな四月であった。
孫娘たちもそれぞれ進級し、年かさの鈴花は高三で受験地獄にすっぽりとはまってしまっている。その鈴花には先日の博物館帰りに、太宰府天満宮の学業お守りを買って上げた。
二番目の愛莉は幼稚園の年長組で最後の幼稚園生活である。すっかりお姉さんぶって年下の園児の面倒を見ているようである。ピアノのお稽古やチアリーディングにも精を出している。
どんたくのチアリーディングも見に行かねばなるまい。
三番目の菜々美はやや小さく病がちであるが、このところはすこぶる機嫌が良い。これからの成長が楽しみである。
この孫娘たちに囲まれて無事四月が終わろうとしている。
明日からは風薫る五月、どんたくを見ながら楽しむとしよう。

友に馴れ師にも馴れたよチューリップ  英世

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