美味いものは困る

家内が浅蜊ご飯を作ってくれた。
一杯飲んだ後のご飯は量がいかないだけに、美味しいものを少しだけ欲しくなる。それだけにこの日の浅蜊ご飯は最高であった。
浅蜊は本来俳句でも春の季題になっているように、潮の干満の激しい時に取れるものだが、この時期になっても結構おいしい。
私の生まれた筑後地方では春のお彼岸を過ぎると、潮の満ち引きの大きい有明海へ汐干狩りに行き、山ほど浅蜊を取って来る。
食べ方は潮汁や味噌汁を始め、酒蒸しなどいろいろであるが、私が好きなのは浅蜊飯、つまり江戸で言うところの深川飯である。
妻がぽつんといった。「美味しいのはいいけど食べすぎるのよね」だって。
確かに少しは食事に気を使っている私でも、この浅蜊飯だけはついついお代わりしたくなる。たまにはいいかといつも自分を偽りながら。

  冬は冬なりの美味しさ浅蜊飯  英世

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ステーキ

市役所に健康保険の手続きに行った折に、家内と久しぶりに食事をしようということになった。
私がどこに行くかと尋ねると、家内は私の知らない薬院大通のステーキ専門店「SOSOL」に行こうという。
しかも、その店は孫の愛莉が美味しいと言って完食したことや、この店で偶然向いの家の奥さんと会ったことなどを話した挙句、「あなたもSOSOLぐらいは知っておかなきゃ」と言う。
常日頃肉類は体に悪いからと、ステーキなどは全くと言っていいほど食卓に上らないというのに、自分は孫の愛莉をだしに時折行っているという証拠である。
ところが、そこのステーキ丼を食べてみたら柔らかくて本当に美味しかった。千円の手頃な値段の割には味と言いボリュームと言い、私の満足のいくものであった。この後ステーキを食べたくなったら、こっそりとこの店に行こうと思ったほどである。
ちなみに「SOSOL」とは食欲をそそるという日本語の洒落だそうである。

  立冬やステーキはレアに限る  英世

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チャンポン

一昨日は家内と久しぶりに西公園を散歩した。二人で散歩するなど何カ月ぶりだろうか。
玄界灘に浮かぶ能古島を孫の鈴花と歩いた話など思い出話ばかりしながら。
さて、少し前の話だが、ひらがなで書いていいのか片仮名で書くのか迷ってしまうが、長崎でお馴染みのチャンポンの話である。
手作りの甘酒を誉めた影響かどうかは知れないが、突然家内がチャンポンを作ってくれるという。
いつもは、チャンポンやラーメンは塩分がきついので食べないようにと言っていたのに、その変貌ぶりに少々戸惑ってしまった。
聞けば、テレビの料理番組を見ていたら無性に食べさせてあげたくなったという。そういえばこの頃そういった手料理が多くなっている。
作ってくれるというのに私には何の依存もない。二人でショッピングモールに行って材料を買って帰った。
ところが、晩酌をしたばかりの私にはボリュームが多すぎる。
頼み込んで麺を半分にしてもらったが、それでもボリュームたっぷりの懐かしく美味しいチャンポンの味であった。
ところで半分残したチャンポン麺はどうするのか少しばかり気になっった。何のことはない、翌日ちゃっかりと食卓に上っていた。

  赴任地はチャンポンの街馬肥ゆる  英世

夏のおでん

おでん大好きの私は時々無性に食べたくなっておでん屋に行く。
おでん屋と言ってもそこはうどん屋でメインのうどん、蕎麦の他におでんと酒を売っているからである。
昔はおでんと言えば居酒屋の定番で、ジュラルミンのおでん鍋がカウンター越しに備えられ、その鍋で酒のお燗もできるようになっていた。
女将がそのおでん鍋から皿に取り分けてくれ、お酒の燗の温度を手で確かめて注いでくれたものである。
ところが、うどん屋のおでんは客自身が皿に取り、食べた後で何個食べたと申告する仕組になっている。おでんの値段は一個100円、この安さでは先ほどの女将並みの気配りを期待するのは無理であろう。
それでも、嬉しいことがあった。
おでんは俳句で冬の季題となっているように、一般的には寒い時期の食べ物であるが、このうどん屋では一年中、つまり暑い夏もおでんを出すという。
この夏は汗をかきながら、大根、厚揚げ、こんにゃくと大好きなおでんを肴に生ビールをぐいぐいとあおりたいものである。

  うどん屋で食ぶる真夏のおでんかな  英世

タイ料理

先日お話ししたように、福岡城址の梅林吟行の折に久しぶりにタイ料理を食べた。
久しぶりというのは20年ほど前に仕事でタイのバンコックに行った折に、現地の友人の案内でこのタイ料理を食べたことがあるからである。
タイ料理と言えばトムヤンクン。
実はタイで食べた料理もこのトムヤンクンしかほとんど覚えていない。
この日、赤坂のタイ料理店「ミス・サイアム」で食べたランチコースは、揚げ物とサラダ、トムヤンクン、メインの鶏肉のカシューナッツ炒めであったが、その辛さが半端ではない。とにかく辛い。体内で春雷が暴れまわったいるようであった。
タイビールを一杯戴いたからかもしれないが、汗をかきながら顔中真っ赤にして食べたほどである。
ところがどうも現地で食べたタイ料理の辛さとは少し違うような気がしてきた。
辛さは人によって好みがあるので、この店では現地タイ並み、日本人好み、その中間とチョイスできるようになっており、私は迷わず現地並みの辛さを注文した。
それでもタイで食べたものよりもこの店のトムヤンクンの方が辛いような気がした。
思うにタイで食べたトムヤンクンは、友人が私に何も聞かずに辛さを日本人並みにしていたのかもしれない。
それにしても汗をかきかき食べたタイ料理の後味はすっきりしたものだった。
またいつか食べたいと思う癖になりそうな料理あった。

 口中に走る春雷トムヤンクン  英世

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