四月が終る

今日で四月が終るが、今年の四月ほど多くの花を見た年はなかった。
桜や牡丹を始め野の花などにもたくさん出会ったが、その中で少し気になる花があった。
野原の何処にでも咲く小さなピンクの花で、その花の名を知りたくて図鑑の春の項を丹念に調べているうちにやっとその花の名が分かった。
華鬘(けまん)すなわち紫華鬘であった。
また面白いことも分かった。同じ華鬘の字を使ったものに華鬘草なる花があったが、華鬘と華鬘草は全く別の花だということであった。
華鬘(けまん)とは仏殿の垂れ下がった造花状の飾りのことで、いずれの花もどうやらその華鬘に似ているところから名づけられたらしい。
花に詳しい人なら「な~んだ」と思われるかもしれないが、私には大発見であった。
自己満足で華鬘の話をしたが、私にとってはその花のことを知ることができた素晴らしい四月の締めであった。

  華鬘てふ花に出会ひし四月かな  英世

keman099.jpg

スポンサーサイト

鴻臚句会百回記念吟行

先月鴻臚句会が通算百回を迎えたとお話ししたが、昨日はその記念吟行を行った。
吟行企画をベテランの女性陣にお願いしていたところ、何と二階建てバスで福岡市を廻るものであった。
「福岡オープントップバス」と銘打って西鉄が運航する定期観光バスで、福岡市の主だった観光名所を二階バスで廻るものである。
この日は昨夜から小雨交じりの悪天候であったが、それでもバスに乗車する頃には幸運にも曇り空に変っていた。二階建てバスから眺める博多の街はまさに春真っ盛りで、散りかけた桜に触れんばかりにしてシーサイドももちコースを巡ってくれた。
いつも見慣れた街ではあるが、こうして二階建てのバスで巡ると新しい発見があり、それがまた俳句の句材になろうと言うものである。
吟行のあとは新年会をした寿司割烹「すし幸」で美味しい料理とささやかなお酒を頂いた後に句会があった。
この記念吟行の特選句をご紹介しよう。

 風を切るオープンバスに飛ぶ桜  英世

2015040511210000.jpg 2015040511420000.jpg

一月が終る

早いもので雪の正月から始まった一月が今日でもう終りである。
実を言うと元旦は年末の暴飲暴食がたたってお腹がきりきり痛み出し、持病の憩室炎かと疑い自重していたが翌二日にはすっかり治っていた。
家族には心配をかけて申し訳ないと思っている。
また、昨年末に受けていた血液検査の結果も、万全とは行かないもののほぼ順調とうことでこの方も一安心であった。
昨日は掛り付けのクリニックで定期検査しお薬を頂いたが、ここでも先生から数値的にずいぶんよくなっていると褒めて頂いた。
とはいえ、用心するにこしたことはない。お酒も少し控えめにして、従来同様週一回はきっちりと休肝日を設けたいと思っている。
二月以後も何とかこの調子で乗り切り、暖かい春を待ちたいものである。

 歳時記のほつれ繕ふ春隣  英世

初鏡


新春によく詠まれる季題に初鏡がある。
初鏡とは正月初めて女性が化粧する顔を映す鏡のことである。
初化粧と言う華やぎの顔を映す鏡ではあるが、その鏡は心を映す鏡でもあり俳句ではその心を表現することが多い。
鏡とはそもそも影見がなまったものだと言うが、心正しくすることを促す鑑でもあろう。
それゆえにこの季題で初春の目出度い心を詠むのも当然と言えよう。
その初鏡が今回の兼題であった。
例によってこの日の特選句をご紹介しよう。

 昨夜髪を染めたる妻の初鏡  英世

失なわれゆく季題「飯櫃入」

冬の季題に飯櫃入(おはちいれ)というのがある。と言うより昔はあったと言った方が正解かもしれない。
飯櫃入とは分かりやすく言えばわらで作った御飯の保温器で、炊き上がったご飯をお櫃に移し、そのまま保温する道具である。
私の田舎ではこれを「いぐり」と言っていたような気がするが、はっきりとしたことは覚えていない。
ただ、母親が御飯を炊くとすぐにお櫃に移し、そのお櫃を古布で包んでこの飯櫃入に入れていたことははっきりと覚えている。
翌日の朝になっても仄かに温かいご飯の匂いが漂っていた。
今はジャー飯器が普及しこの飯櫃入を見ることもなくなったが、すし屋などで時折この飯櫃入を見ると懐かしさが湧きあがって来る。

 役目終へ赤子を入るる飯櫃入  英世

ohitu.jpg

 | BLOG TOP |  NEXT»»