私の本棚「変哲半生記」

タレントの小沢正一の俳句で綴る「変哲半生記」なるものを読んだ。この本は指導いただいている句会の先生からお借りしたものである。
風天の寅の時にもお話したが、ラジオ番組の「小沢正一的こころ」でお馴染みの小沢正一も長年芸能界の仲間と俳句を楽しんできた。
この句集は「変哲」と号した彼の生涯全句を句集にしたものだが、その句の大半は芸能界や下町、花街を中心とした人事句で、有季定型とは程遠い金子兜太張りの即物的、即人的で豪快なものである。
その表現は現代では到底受け入れられない言葉や俗語も多い。
ところが俳句歴20年ほどたった平成元年ごろから彼の句が明らかに変わっている。
稲畑汀子との交流があったからかもしれないが、写生句がかなり多くなっているのである。
俳句云々というよりも雑誌として楽しく読むには結構面白い句集である。彼の詠んだ句の中から私の好きな句で対照的な二句をご紹介しよう。
ちなみに夏の蝶の句は彼の絶句と思われる。

  オイそこはガラスじゃないか夏の蝶
  寒釣や同じ顔ぶれ同じ場所  小澤変哲(正一)

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