私の好きな一句

春の海ひねもすのたりのたりかな   蕪村

蕪村らしいゆったりとした句である。
この句は、後日蕪村の苗字になった丹後与謝の海を詠んだともいわれている。柔らかな日ざしのなか、波穏やかな与謝の海が広がっている。海上に浮かぶ天橋立にはのたりのたりと春の波が寄せている。
その風景を思い浮かべるとまさに蕪村の絵を見ているような気持になる。
芭蕉が「荒海や佐渡に・・・」と荒々しく詠んだのに対し蕪村は「のたりのたり」と詠んでいる。
勿論詠んだ季節が違うのでその表現も自ずと違うのであろうが、私には蕪村のやさしさが表れているような気がしてならない。

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