夏のおでん

おでん大好きの私は時々無性に食べたくなっておでん屋に行く。
おでん屋と言ってもそこはうどん屋でメインのうどん、蕎麦の他におでんと酒を売っているからである。
昔はおでんと言えば居酒屋の定番で、ジュラルミンのおでん鍋がカウンター越しに備えられ、その鍋で酒のお燗もできるようになっていた。
女将がそのおでん鍋から皿に取り分けてくれ、お酒の燗の温度を手で確かめて注いでくれたものである。
ところが、うどん屋のおでんは客自身が皿に取り、食べた後で何個食べたと申告する仕組になっている。おでんの値段は一個100円、この安さでは先ほどの女将並みの気配りを期待するのは無理であろう。
それでも、嬉しいことがあった。
おでんは俳句で冬の季題となっているように、一般的には寒い時期の食べ物であるが、このうどん屋では一年中、つまり暑い夏もおでんを出すという。
この夏は汗をかきながら、大根、厚揚げ、こんにゃくと大好きなおでんを肴に生ビールをぐいぐいとあおりたいものである。

  うどん屋で食ぶる真夏のおでんかな  英世

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