医者の言葉 Ⅲ

昨日お話した入院先の先生の話である。
後でわかったことだが、私が青息吐息で入院した病院の先生は、九州でも屈指のレントゲン診断と肺炎の専門医であった。
先生は一通り私を診察すると、「安心しなさい。きっと私が助けてあげますよ」と言いってくださった。助けてあげると言われるほど私の病状はひどかったのである。
薄れ行く意識の中で、「きっと私が助けてあげますよ」と言う言葉だけを耳に、私は眠りこけてしまったのである。
翌朝気が付いた時には私はまだ生きていた。
医者の「きっと助けてあげますよ」と言う言葉に励まされ生き残ったのかもしれない。
私は20日後に無事退院したが、その間医者の言葉について真剣に考えていた。
病気に限らず人々に勇気と希望を与える言葉、そしてそれが単なるおべっかではなく、心の底からの言葉に人間は勇気づけられるものだと知ったのである。
病気の私ではなく、健康な私として肺炎を直してくれた先生ともう一度会いたいものである。

  秋風や人の言葉の薄っぺら  英世

スポンサーサイト

コメント

Re: 医者の言葉

一葉様
今晩は。
医者によりけりでしょうが、医者と言うものは総じて冷静に現実を見ていると思います。
ただ相手は人間ですから、そにに人間らしい言葉があってもいいのではないでしょうか。
医者にも科学的な知識だけではなく、人の心を探る心理学者的な素養が必要な気がします。
試験管だけが科学や医療ではないと思います。

医者の言葉

こんばんは。

良い先生に会えて本当に良かったですね。
医者の一言、我が家の場合、それが命取りとなりました。昨日まで畑仕事をし、食欲もあった夫が、末期がんです、の一言にうちのめされて、その日から
重病人になりました。そのあとも、優しい言葉はかけて貰えず、
希望のない毎日でした。夫が最後はどのようになるのでしょうね、と質問すると「干乾びる」と一言。
実際その通りではありましたが、冷たい一言でした。

決して悪い病院ではないのですけど、そこには
もう行きたくありません。
英世様も大変な時があったのですね。くれぐれもお体ご自愛くださいませ。

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://hideyo.blog69.fc2.com/tb.php/1267-f61c8397

 | BLOG TOP |