好きな一句

降る雪や明治は遠くなりにけり 中村草田男

今の私たちが昭和を懐かしむように、草田男もしみじみと明治を懐かしんでいるのである。
その懐かしむ心中が降る雪やという言葉に込められており、最後の「なりにけり」で心の内を言い切っている。深々と降る雪の中で、傘を差しただぼうっと立ち尽している作者の景が浮かんでくる。
草田男はどのような気持ちで明治を懐かしがっていたのだろうか。老いていく自分、先立つ友人を母校の小学校の前に立って偲んでいるとも思える。
なお、この句は典型的な「や、けり」であるが、抱え助詞の「は」がそれを救っていることを初めて知った句でもある。
また、この句は必ずしも名句とは言えないとか、盗作ではないかと言う評論家もいるが、それは別にして私の好きな一句である。
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