故郷とはⅡ

昨日の続きである。
もう一人は、大阪からこれも故郷人事で一流銀行の福岡支店に帰って来た男である。
彼とも黒田天狗でよく飲むようになったが、ある日彼の話しぶりに変化が起きていることに気が付いた。いつもの人を食ったような元気がないのである。
同級生でもある黒田天狗の大将に恐る恐る聞いてみると、彼が大変な癌に侵されていると言うことを知った。
その後彼は大阪に戻ったが、それでも同窓生と逢いたかったのかあるいは故郷に帰りたかったのか、大阪から毎月のように奥様同伴で飲みに来ていた。奥様としても一人で行かせるわけにはいかなかったのであろう。
その後間もなく彼が亡くなったとの知らせが来た。それと前後して昨日お話しした暴れん坊の同級生も亡くなってしまった。
彼らが残した言葉はいみじくも同じものであった。「子供も成長したことだし、死ぬまでには故郷に帰りたい」。つまり故郷で死にたいと言うことであった。
彼らの望はついに叶わなかったが、故郷とはそれほど日本人の心を揺さぶるものかと改めて思い知らされた。
故郷近くに住んでいる私は何と幸せなんだろろうか。
彼らの冥福を祈りながら、いつでも故郷(実家)に帰られる自分に感謝の思いである。

  故郷の竹馬の友と春を待つ  英世

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