季節の合わなくなった季題

テレビコマーシャルなどで、寒造りなどと銘打って日本酒の新酒の宣伝をしているが、俳句をやっている人間からすれば何となく違和感を覚える。
というのも俳句で言うところの新酒は秋の季題であり新年ではない。ところが実際の新酒の時期は、コマーシャルの言うように今が最盛期である。
そういえば酒蔵開きも年内に行うとろろはなく。おおよそ春先が多いような気がする。
そもそも新酒が秋の季題になったのは、昔は新米が取れて農家ではすぐに酒を仕込み、濁り酒(どぶろく)として楽しんでいた。それが季題として採用されたのだが、どぶろくが特区以外では醸造できなくなり季節にズレが生じたのである。それでも無理に秋に新酒の俳句を詠めばそれはどぶろくのことになってしまう。
このような季節のズレにはほかにもある。
運動会と言えば昔は秋が主流だったが、今では5月が主流となりつつある。
そのほかにも季節のズレではないが、紅葉の扱いにも困っている。私の住んでいる九州では紅葉の最盛期は11月下旬で、10月はまだ青い紅葉ばかりでよほどの高山でない限り10月の紅葉は見られない。
私の詠む紅葉の句はほとんどが冬紅葉になってしまう。

  吟醸の喉すつきりと寒仕込み  英世

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