一句の風景

草餅や引揚げ寡婦の小さき店

博多港に終戦後に大陸から引き揚げてきた人を受け入れた港の碑が立っている。
その碑文を読んでいると、無謀な戦争による当時の人々の苦労がしのばれてならない。
現役のころ小さな屋台を営む引揚の夫婦と親しくなり、夜ごと通ってはその苦労話を聞いていた。子供はいないようだったが、産まなかったのか失くしたのかを聞くには忍びなかった。
突然の事故で夫を亡くしてしまった夫人は、屋台をたたみ近くにこじんまりした居酒屋を開いた。
その店で酒の合間に食べた草餅が妙に懐かしくて仕方がなかった。
2014年(平成26年)2月「季題:草餅(春)」
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