久しぶりの脊振山Ⅲ

つつじのトンネルをただ黙々と歩いた。黙々と歩くと言うのはいつものように単独行なので話し相手がいないからである。
だがこの日は違った。三つ葉つつじを始め竜胆やムラサキケマン、たんぽぽなど春の名残の花々に励まされながら、新緑を揺らす風に吹かれての尾根歩きは最高であった。
山奥まで帰って来た老鶯(夏鶯)が「ホーホケキョ」ときれいな声で何度も鳴いてくれて、私は思わず「おお、きれいな声をありがとう」と返事をした。
シジュウガラには「餌は見つかったかい」、飛んできた蜂には「そんなに怒るなよ」、私の足下に這い寄って来た蟻には「踏まれるなよ」、岩の上に翅を拡げている蝶には「日向ぼっこかい」、葉緑素を持たぬ銀竜草には「色白美人だね」等と声を掛けながら楽しく歩いた。
そんな中で哀しい出来事があった。三つ葉つつじの群落の樹下に50㎝ほどの穴がところどころ開いている。三つ葉つつじの盗掘の跡であることは間違いない。
私でさえこの美しい三つ葉つつじを持って帰って庭に植えたいと思うので、気持ちは分かるが盗掘はいけない。
山の植物は平地に移植しても育たないという。盗掘された三つ葉つつじが無事咲いてくれているといいのだが。
「やはり野に置け蓮華草」ならぬ三つ葉つつじである。

   盗掘の三つ葉つつじの行く末や  英世

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