蝌蚪

ややこしい字だが「かと」と読む。博多弁で何ちゃあ無い「おたまじゃくし」のこったい。と言うことで蚪蚪はおたまじゃくし、つまり春の季題である。
この蚪蚪が今回の兼題であったが、出されてハタと困ってしまった。おたまじゃくしがどこに入るのか見当がつかなかったからである。
お城のお堀や平和公園の池、植物園の池と探し回ったがどこでも見ることはできなかった。
油山に登った時も流れに蛙の声はするけれどもどこを探してもいない。
その昔、父がしみじみと、田んぼに泥鰌も鮒もおたまじゃくしまでもがいなくなったと悲しそうに話していたことを思い出した。
そう思い出ばかりにふけっているわけにもいかず、散歩がてらに訪ねた平尾霊園に蛙がたくさんいたことを思い出し、ここならばと行ってみると何とその堀は現在埋め立て真っ最中であった。
こんなところの堀まで埋めて墓園を広げるとは、市もなんと情のないことをするものかとだんだん腹が立ってきた。
かくしてじっくり観察して詠むこともできず、僅かな思い出の中から賜ったこの日の特選句をご紹介しよう。

 一匹が動けば蚪蚪のみな動く  英世

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