春財布

「少し遅くなったけど、春財布」と言いながら、家内が折り畳み式の黒い財布を買ってくれた。牛皮のしっかりとした作りの財布で、その新しい財布には小さく私のネームが刻印されていた。
実はこの財布を買ってもらうには何かと因縁があった。
私は娘からハワイ旅行の土産に貰った長形のダンヒルと、私自身がヨーロッパ旅行で買った折り畳み式のセリーヌを長い間使い分けしていたが、そのうちのセリーヌの方がボロボロになり、家内からみっともないから使うなとくぎを刺されていた。
ボロボロになった理由はこの財布を持って釣りに出かけ、船上で大雨に会い濡らしてボロボロにしてしまったからである。
それでも愛着があって使い続けていたが、とうとう家内の癇に障ったようで、こうなるともう諦めざるを得ない。
新しい財布を手に取りお礼を言っている傍から、いつもの如く「高かったのよ」と宣わった。
私は何も反論しなかったが、こっそりインターネットで調べて値段はちゃっかり把握している。
それにしても新しい財布とは春から縁起がいいもんだ。

 初春や縁起物とて春財布  英世

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