九月が終る

九月が終るということで、昨日はこの秋初めて油山に登って心身のリフレッシュを図った。その山の話は後日するとして、今日は九月尽と言う言葉について考えてみた。
ある本に、「俳句では、三月の最終日を三月尽あるいは弥生尽、九月の最終日を九月尽と呼んでいる。なぜ、三月尽と九月尽かと言えば、きっと春と秋の好季節が過ぎて行くのを惜しむ気持ちからであろう」とあった。
一部の歳時記にもそのように解説があるし、私もそのように教わってきた。
ところが、昨今二月尽、五月尽、八月尽など月の最後の日をそのように詠んでいる句が目立つ。
どれが正しいかはよくわからないが、私は伝統に従って三月と九月だけに尽を使って詠んでいきたいと思っている。

  明日からはどれを着ようか九月尽  英世

迷惑メール

このところ女性と思わせる怪しげな携帯メールが頻繁に届く。本当は男かもしれないのだが。
その多くは「私を忘れたのですか」「思い出してくれましたか」「メールアドレス変更しました」と言った類である。
この手のメールは助兵衛の男を誘うメールか金銭詐欺であることは明らかである。
かつて私の家に投資を勧誘する詐欺郵便物が届き、危うくひっかかりそうになった経験がある。
当時60代で一応常識と経験がある私に対し、巧妙に仕掛けられた罠には驚くべきテクニックがあった。
それ以来疑わしきことには一切かかわり合わないことにしているが、今回の携帯メールだけはしつこいほどかかってくる。
今度かかって来た時に私の本当の年齢を返信したら、向うはどんなテクニックを使ってくるだろうかと興味もある。
だが、君子危うきには近寄らず、やはり何も返事しないで黙って削除することにしよう。

  名月や甘き言葉にご用心  英世

眼鏡美人誕生

少し前の話だが、孫の愛莉から携帯メールが届き、「めがねかったよ」とあった。
私は我が目を疑った。と言うのは愛莉が眼鏡を掛けなければならないほど近視状態だとは、全く知らなかったからである。
私の一族に眼鏡をかけた者は一人もいないので、私の家内か母方の血筋であることは間違いない。そういえば愛莉の父親もコンタクトレンズである。
それはともかく眼鏡の愛莉を見たくなって、学校の帰りに我が家に寄ってもらった。
すると愛莉は細長の薄い藍色の縁の眼鏡をかけていた。爺の眼を差し引いてもそれはよく似合ったおり、どことなく知的に見えた。
「よく似合うよ」と私が言うと、愛莉はにっこりと笑ってくれた。眼鏡美人の誕生である。
約束事なれば眼鏡美人の写真を公開できないのが残念であるが。

  秋晴や眼鏡の奥が笑つてゐる  英世

敬老の日プレゼント

昨日は敬老の日と言うことで、息子より長崎カステラのプレゼントがあった。そのカステラには「いつまでもお元気で」と言うメッセージが表面に焼き付けてあった。
写真をと思った時はすでに遅くその文字もろとも食べてしまった後だった。
息子夫婦は何かの記念日には必ず何らかのプレゼントをしてくれる。
10年ほど前も私の好きな焼酎のためにと、クリスタルグラスをプレゼントしてくれた。
そこには「お父さんありがとう」と刻んであった。もちろん家内のグラスにも「お母さんありがとう」とあった。
もっともそのグラスは使うのがもったいないと、私の書棚に飾ったままになっているが。
確かに息子も優しいが、このようなことを忘れずにしてくれるのは息子の嫁さんに違いない。私も家内もそのことはよくわかっている。
そのような心配りの母を見倣って、孫の愛莉もそうなって欲しいと願わずにはいられかった。

  敬老の日嫁の気持ちに涙せり  英世

台風

台風は南九州の方を通過し福岡には直接影響はなさそうだが、それでも朝から大粒の雨が降っている。
実は今日は百年句会吟行の予定であったが、台風接近と言うことで早々に中止と決まっていた。仕事先の進学塾も臨時休校となった。
そんなに早く中止を決めず、もう少し様子を見てからと言う思いもあったが、幹事からすればそんな悠長なことを言ってはいられなかったのであろう。
句会場や食事のキャンセル期限もあったろうし、やむを得ないことことだと思っている。
ところでこの台風、昔は何と呼んでいただろうかと言うのが気になった。気になったら調べるのが私の流儀である。
俳句の季題に野分があり、これが台風ではないかと言う人もいるが、どうも少しニュアンスが違うようである。
昔は混同して使われたこともあるようだが、今日では野分は雨を伴わずただ野を吹き荒らす秋の疾風として、台風とはっきり区別している。
ふと、農業を営んでいた父が台風のことを「大風・おおかぜ」呼んでいたことを思い出した。江戸時代以前の記録にも大風とある。しかもこの大風、読みようによっては「たいふう」と読める。
もしかしたらこの大風が台風のことではなかろうか。

  明日あたり台風圏か夜の静か  英世

««BACK  | BLOG TOP |  NEXT»»